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世代を超えた「懐かしい」 [写真]


写真:ALFIES BAR -大阪・江坂-

古いものはなにかと好きだ。ディスクジョッキーの役割を果たす機械というか。
欧米のBARの片隅に必ずおいてあるであろう(あったであろう)機械。

懐古主義を構造分解し、その正当性を証明することは難しい。
懐古主義とは、何らかのデータに基づいて過去と現在の差異を分析し、
その優劣を判断できる類のものではなく、感覚的なもの、つまり感情論
に根ざしたものが大半であるから。

ただ、だいぶ年配の方がこの機械を見て「懐かしい。昔のものは良かった。」
などと、文字通り懐古的になるのはわかる。
とすれば、僕がこの機械を見てえた感情はどう説明すればよいのだろう。

こんなテレビや小説の中ですらあまりであったこともない物、そしてその機械
の名前すら知らない始末。ゆとり世代…。

そんな僕が最初にこの機械に対して抱いた印象は「懐かしい。」だった。

単純に今の行き過ぎた物質社会への味気なさを受け入れられないだけの
あまのじゃく的な偏屈さからなのか。

でも。
父母のDNAから引き継がれた世代を超えた記憶色かも、などという非科学的
な思いが脳裏をよぎったことも事実だったり。

わからん。


巣鴨にて [写真]

2年前の今日。2004年。

当時の会社の同期2人と巣鴨に写真を撮りに行っていた。

同期の立ち姿と、巣鴨の商店街の風景とが何かマッチしていてパシャリ。

東京で得られた安堵。

そこに人が通って町並みが形成された痕跡。

巣鴨も一つのブランドであり、アイデンティティであるけれど

六本木やらのアレとは違って、自然醸成的な温もりを感じられた。

作り上げられた人工的な街ではなく、気付いたらそういう姿に落ち着いていた町。


人口的造形物としてのカワイイ [写真]

撮影場所:新小岩北口駐輪場

土曜日 家で仕事をしながら 昼食と散歩を兼ねて新小岩の周辺をぶらぶらとしていた。
そういえばそろそろシャンプーが切れそうだなとドラッグストアに寄り道しているとショコタン(中川翔子)が出ているではないかと。
そこにはキャッチコピー。

「カワイイ!はつくれる」

そういえばしずちゃんを起用してそういうCMをやっていたなぁ。
そうか カワイイ! は作るものなのか。
造形の産物なのか。

妙な納得と、「いままでだまされていたのか」という(わかってはいたものの)軽いショックを感じて帰途へ。


白で黒を描く [写真]

高校、大学と書道部に在籍していた。中学校の頃にサッカー部をやめる条件として、担任の先生から何か他の部に所属することを提示され、なんか納得いかないままに「じゃ書道部で」と。なぜそこで書道部にしたかは全く覚えていない。高校時代は週に一回顔をだすかださないかぐらいで、展覧会前にひたすらつめて書き続けるという夏休みの宿題状態。

大学に入っても他に別にしたいこともとりたててなかったので書道部に入った。そこの先輩に書道に非常に熱心な方がいらっしゃって、触発されて少し真面目に取り組むようになった。
その先輩がおっしゃっていたのがこの一言。

「K_sukeくんの書は、ただただ黒い墨で文字を書いてるだけにすぎない。
書道は黒と白だけで構成される。もう少し、白を書くことに注力してみなさい。」

白を書くという発想に驚かされた。
黒は白を活かすためにある、そういう逆転の発想で書いたのが三年生のときのこの作品だ。

僕の卒業校の創始者である新島譲の寒梅の詩が題材。

 庭上の一寒梅 笑うて風雪を冒(おか)して開く
 努めず 又、争わず
 自ずから占(し)む 百花のさきがけ。

PCを整理していて当時の写真がでてきて「中途半端でおわった書道をまたやってみるのもいいかもなぁ」なんて思ってしまった。


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