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情報氾濫時代と耳栓

とかく多い。
何が多いって、情報。
世界がはじまって以来、今がマックスで情報が多い。
情報カンブリア時代とはよくいったもんだ。

インターネットの世界は、社会学者テッドネルソンのザナドゥ理論によって幕を開けた。
ザナドゥ(Xanadu)は「桃源郷」の意である。
ネルソンは人類のあらゆる知を詰め込んだ電子図書館を作りたかった。
究極の知の集積体。

後にバーナーズリーや、TCP/IPの生みの親であるヴィント・サーフ(現在Googleに在籍)が、WorldWideWeb(WWW)の発展に寄与した。

それからというもの、世界の顕在的・潜在的あらゆる情報が流通した。

Web2.0の台頭は、もとをたどればそこにあると思う。
氾濫した情報の量たるや、人間の情報処理能力を遥かに凌駕していた。
インターネットの発展とそれに伴う情報量の急激な増大に対して、人間のCPUは追いつけなかった。
検索エンジン、地図サービス、ウェブログ、これらはこれまでも技術的には可能であったことを、より社会一般化するために普及し、人間は自分の情報処理能力の制約からそれらを嬉々として受け入れ、そして支持した。
とみるに、WWWの世界は、技術的イノベーションによってより利便性を増しただけであって、その実、その黎明期以上の社会的イノベーションは未だ創出していない。
2ちゃんねる創始者のひろゆきの言うとおり、恐らく社会的イノベーションは期待できないのだろう。
こうなるんだろうな、と現時点で想像が可能な未来、それ以上の未来はきたいできないのだろう。

溢れた情報は、最終的にはその消費先を求める。
歴史的に見れば、物の過剰生産による周期的な恐慌は、その危機を回避するために、最終需要の暴力的な創出、すなわち軍事の拡大や帝国主義的な戦争の創出を招いた。
ではこの情報の過剰生産というべき状況は最終的などのような状況を生み出すのか。

タレント若槻千夏のブログ(「麻婆豆腐は飲み物です。http://ameblo.jp/wakatsuki/」)の中で、こう書いている。

***
私は他に覚えなきゃいけない事があるから普段耳栓をしているんです

耳栓をとったらびっくりドンキーのハンバーグの美味さにビックリしなくなっちゃうから

私はずっとずっと耳栓をしているんだ
***


情報氾濫時代と耳栓。
なんとも皮肉であるけれど、なんとも考えさせられるところではある。


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